第二言語習得理論って何?
英語でおしゃべり大好きシャベリンです。
英語の学習ってなかなか続かないですよね?新春になるといつものごとく今年こそはと目標設定や学習計画を立てたり、英会話スクールに入会してみたり、TOEIC試験に申し込んだりするけど、英会話スクールで少し会話ができただけで満足してしまったり、TOEIC試験直前に追い込まれて何冊か問題集を解くだけでスコアが上がらずいつも落胆していませんか?
シャベリンも長い間なかなか上達しなかったからその気持ちはよくわかります。きっと英語が上達せずに悩んでいる社会人は日本中にたくさんいるんだろうなと思いますし、TOEICスコアが大学入試の合否判定・単位取得、会社への就職・転職、昇進・昇給に関わっているような現状では英語学習を避けては通れないのかもしれません。
シャベリンも大学生の頃から今まで学習指南本や学習体験ブログも参考にしながら様々な学習方法を試してきましたが、対処療法的な一過性の効果を感じながらも継続させるのは難しかったですね。シャベリンは電気エンジニアで英語の専門家でもないから英語学習方法を体系的に語れるわけではないけれど、自分が経験した学習方法をうまく説明できれば皆さんのお役に立つかなと思いスマホでいろいろ検索してみました。
そして『第二言語習得理論』というものに辿り着きました。「あっこれだ」と思いましたね。これなら今までの経験を科学的に体系づけて説明できるなって。『第二言語習得理論』とは、人間が母語以外の第二言語を習得するプロセスを科学的に解明する学問のことを指します。人はどのように言葉を覚えるのか。第二言語の習得プロセスが分かれば、そのプロセスに沿った適切な英語学習トレーニングを積んでいくことで効率的に英語力を高めることができます。
『第二言語習得理論』の考え方:
<インプット仮説>
理解可能な大量のインプットにより言語習得は起こりうる。
- インプットしたものしかアウトプットできないので、インプット量が少ないといくら引き出す力を伸ばしてもアウトプット力には限界が来てしまいます。
- 自分自身の現時点での語学力である不完全な「中間言語」と習得を目標とする「第二言語」とのギャップに気づくことができ、中間言語を修正できます。
- 特定の文章を見たり音声を聴いたりしたときに、次にどんな言葉が来るのかを予測する力のことを示す「予測文法」が身につきます。
<自動化理論>
身につけた知識を練習することにより徐々に自動的に使えるようになる。
「自動的に使えるようになる」とは、学んだ知識を無意識的に使える状態のことを指します。例えば、「冠詞のaは母音で始まる単語の前ではanになるからan appleだな」と考えなくても自然と「an apple」と口から出てくるような状態です。
<結論>
理解可能な大量のインプットと自動化のための反復練習が必要である。
英語の学習を続けられないのはなぜだろう?
モチベーションが上がらない
- 仕事を終えてから自宅でTOEIC問題集を解くなんて耐えられない。
- 中学英語の復習、発音練習、音読なんてつまらないし、効果があるとも思えない。
- 洋楽、洋画、洋書、海外ニュースに興味もないし、ネィティブのものは難しすぎる。
効果的な学習方法をとっていない
- 大量の英語を聞き続ければいいと思っている。
- 発音なんて気にしなくていいと思っている。
- 学校で覚えた文法、語彙の知識は無駄だったと思っている。
モチベーション✕効果的な学習方法
それは『モチベーション』と『効果的な学習方法』を組み合わせることです。
モチベーションを継続させる
「自分はなぜ英語を身につけたいのか」をよく考えて「英語を使っている理想の自分」の自我像を想い描くことです。その際に以下の「2つのモチベーションを組み合わせること」がモチベーションを継続させるためのカギとなります。
1. 道具的モチベーション
(instrumental motivation)
これは「テストに合格するため」や「昇進・昇給のため」といった言語とは関わりのないゴールを達成するための「道具」として英語を学習する際のモチベーションになります。社内でのポジション、収入アップ(飴)やTOEICスコアの社内基準クリア、同僚に負けたくない(ムチ)などモチベーションは高めですが、飴とムチがなければ継続させるのが難しいですね。
2. 統合的モチベーション
(integrative motivation)
これは「世界の人々と交流したい」や「映画を字幕無しで楽しみたい」といった理想の自我像や文化的興味などの「統合的」な動機を満たすことが英語を学習する際のモチベーションになります。国際的な舞台で活躍したい、洋楽、洋画、洋書が大好き、英語の発音・イントネーション・リズムが心地よく耳コピしたくなるなど自分の志向性や好みを基準としているのでモチベーションは継続させやすいのですが、牽引力としては弱いですね。
効果的な学習方法の順序を決めて実行する
英語の学習方法は、個々の学習者のスキルレベルに応じて異なるため、学習者の課題に合わせて正しい順序で学ぶことが、英語学習成功の鍵を握ります。すなわち「どんなトレーニング」を「どんな順序」で「いつ」行うかの学習計画を決めてから実行することが大切です。
1. 基礎知識
(文法・語彙)
4技能を伸ばしていくためには、文法力、語彙力が必須で、この基礎的な力があれば時間をかけてトレーニングしていくことで、誰でも伸びを実感することができます。
2. 受容スキル
(リスニング・リーディング)
英語を聞いたり読んだりすることを「英語を受け取る」という意味で「受容」と言います。そのため、リスニング・リーディングスキルは「受容スキル(receptive skill)」と呼ばれています。
3. 産出スキル
(スピーキング・ライティング)
話したり書いたりして英語を発することを「英語を生み出す」という意味で「産出」と言います。そのため、スピーキング・ライティングスキルは「産出スキル(productive skill)」と呼ばれています。
産出スキルを伸ばすためには、その前提として受容スキルが必要です。聞いたり読んだりして理解できる能力があって初めて話したり書いたりする能力が伸びていくのです。聞いて理解できないことは話せませんし、読んで意味のわからないことは書けません。要するに「受容スキル」➡「産出スキル」の順番でトレーニングすることで効率的に英語を身につけることが可能になるのです。
shabeling.hatenablog.com
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